更新日:17年04月10日

共謀罪法案(「テロ等準備罪」法案)に対する声明



日本機関紙協会は、3月21日に閣議決定された共謀罪法案(「テロ等準備罪」法案)に対し、声明を発表しました。

共謀罪法案(「テロ等準備罪」法案)廃案へ機関紙は全力をあげよう

2017年年3月23日

日本機関紙協会常任理事会

 

安倍内閣は3月21日、安倍晋三首相欠席のまま「共謀罪」法案の閣議決定をし、過去3回廃案となったにも関わらず4度目の国会提出を強行した。

日本機関紙協会は安倍内閣の共謀罪法案の閣議決定に断固抗議するとともに、共謀罪法案廃案に向けて全力を挙げる決意を表明する。

共謀罪は、2人以上で犯罪について計画し、準備行為を話し合うだけで処罰するというものである。日本の刑法は犯罪行為があって初めて処罰することが原則である。この原則をも無視する暴挙である。

政府は共謀罪を「テロ等準備罪」と称しているが、そもそも、政府案の最終案で初めて「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」の文言を挿入した。何をして「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」となるのかもあいまいであり、「一般の人には関係がない」と説明しているが、それを判断するのは捜査機関であることから、一般市民も対象になることは否定できない。これは国民をだます本質隠しである。

同法案は、憲法で保障された内心の自由を侵害するものであり、密告を奨励し、監視・密告社会をつくり、もの言う市民団体等の弾圧に利用されるものだ。共謀罪は戦前の治安維持法の現代版と言える。侵略戦争に反対したゆえに治安維持法の弾圧を受け、多くの機関紙が発行停止された歴史がある。日本機関紙協会として絶対に認めることはできない。必ず廃案に追い込む決意である。

全国の機関紙の仲間に呼びかける。

過去3度も廃案となった共謀罪が、今回、閣議決定されたのは、安倍政権の悪政に反対する国民・市民の声、運動を抑えつけるためである。自らの機関紙でこの本質を仲間に伝え、廃案への運動に立ち上がろう。

 

2017-03-23共謀罪法案声明 修正版のサムネイル

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